チルト3度で狙えるレース場・選手を分析

🤔「チルト」ってなんぞや?

チルトというのはのう、ボートに付けたモーターの角度調整のことなんじゃよ。
選手によれば、この角度をたった数度変えるだけで、艇の動きやクセががらっと変わるそうじゃ。不思議なもんじゃのぉ、ひっひっひ。

チルトを下げれば艇先が沈み、出足や安定感が増すが、伸びはちと鈍る。逆にチルトを上げれば艇先が跳ねて、直線での伸び足が良うなるが、ターンでは艇が流れやすくなる。
最近は-0.5度や0.0度が主流じゃが、今回はその常識を打ち破る“チルト3度”という強気のセッティングに焦点を当ててみるぞい。

チルト3度というのはな、伸びに全振りしたような調整じゃ。スピード勝負を仕掛ける選手がまくりやまくり差しで一発を狙う時に使うことが多い。ただし、ターンでは安定感が落ちて流れやすくなるけん、リスクと隣り合わせの勝負セッティングじゃな。

ホワイトボードを使ってチルトの説明をするおばば

チルト3度、買うべきレース場と選手は?おばばが分析

👍👎チルトの【メリット・デメリット】

  • メリット:直線スピードに優れ、一発まくりや差しを狙うには強力な武器
  • デメリット:ターン時に流れやすく、乗り心地が悪くなるため、安定性に欠ける

つまり、チルト3度は展開がハマれば爆発力があるが、合わない水面・展開では沈むリスクも高い“諸刃の剣”じゃということじゃ。

🚤チルト3度が使える18のレース場

チルト3度はどこでも使えるわけやない。レース場ごとに使える角度が決まっとるんじゃ。
今回の分析対象になったのは、次の18場じゃ:

平和島、多摩川、浜名湖、蒲郡、常滑、津、三国、びわこ、尼崎、鳴門、丸亀、児島、宮島、下関、若松、芦屋、唐津、大村

これらのレース場で、チルト3度に挑んだ選手たちの成績、レース場ごとの傾向をあたしが分析したぞい。分析に使ったデータは、2025年1月1日から8月21日までの18場でチルト3度に設定した艇が出走した全レースじゃ!

📊【レース場別の傾向】どこでチルト3度が活きるのか?

まずはどのレース場でチルト3度が“ハマった”のか、成績を見てみるかのう。

🏆チルト3度 レース場別成績ランキング

ハルト3度 レース場別成績ランキング

順位 レース場 出走数 1着数 1着率 3連対数 3連対率 平均払戻金(1着) 平均払戻金(3連対)
1 鳴門 51 18 35.3% 33 64.7% ¥4,841 ¥8,596
2 丸亀 39 10 25.6% 14 35.9% ¥5,675 ¥6,432
3 常滑 51 10 19.6% 26 51.0% ¥6,707 ¥5,431
4 下関 57 8 14.0% 34 59.6% ¥6,847 ¥9,106
5 芦屋 19 7 36.8% 11 57.9% ¥4,871 ¥4,393
6 平和島 37 7 18.9% 15 40.5% ¥5,187 ¥6,842
7 唐津 42 7 16.7% 19 45.2% ¥6,368 ¥12,790
8 三国 16 6 37.5% 10 62.5% ¥5,820 ¥8,794
9 びわこ 27 6 22.2% 11 40.7% ¥2,803 ¥4,991
10 宮島 29 5 17.2% 11 37.9% ¥3,258 ¥5,025
11 多摩川 18 4 22.2% 8 44.4% ¥4,827 ¥4,962
12 20 4 20.0% 8 40.0% ¥10,845 ¥6,427
13 若松 38 4 10.5% 15 39.5% ¥4,862 ¥6,485
14 児島 19 2 10.5% 6 31.6% ¥1,325 ¥10,310
15 蒲郡 27 1 3.7% 7 25.9% ¥2,990 ¥2,975
16 浜名湖 10 0 0.0% 3 30.0% ¥23,903
17 大村 2 0 0.0% 0 0.0%
18 尼崎 6 0 0.0% 0 0.0%

チルト3度、最も結果が出ているのが鳴門、丸亀、常滑と続き、芦屋、三国も注目

鳴門では1着数18回、1着率35.3%、3連対率64.7%、それぞれ平均払戻金が¥4,841、¥8,596と群を抜いておるぞ。
続いて丸亀と常滑が、それぞれ1着率25.6%、19.6%となっておる。芦屋や三国は出走数は少なめながらも、1着率36〜37%と高い数字を出しとる。

こうしたレース場では、チルト3度でも艇が浮きすぎず、直線の伸びがしっかり活かせる水面特性があるように思えるのう。水面の硬さ、風の入り方、1マークまでの距離――そういった要素が絶妙に噛み合った結果かもしれん。

浜名湖、尼崎はチルト3度が通じないかも?

一方で、チルト3度でも思うように結果が出んレース場もある。

たとえば浜名湖じゃが、ここの水面はとにかく広くて風の影響も出やすい。伸び足を活かすにはええ場にも思えるが、そのぶん安定感に欠けるとターンで流れてしまう恐れがある。チルト3度で勢いはついても、出走10回中1着0回というデータからすると、1発勝負が通じないコースなのかもしれんのう。

尼崎も独特じゃ。1マークのホーム側がとにかく広うて、艇間が空きやすい。まくり差しが決まりやすいと言われとるが、まくりが決まりづらくインが残る場面も少なくない。そして水質は淡水で静水面。安定感とターンの精度が試される場所でもあるんじゃ。

そういう意味では、チルト3度のような“伸び勝負型”のセッティングは、ここではリスクも高いんかもしれんのう。

🏆【選手別の傾向】誰が“攻めのセッティング”を制すのか?

レース場だけでなく、選手にも注目しなければならんぞい。チルト3度を積極的に使って、結果を出しとる者たちが確かにおる。

🏆チルト3度 選手別成績ランキング

チルト3度 選手別成績ランキング(出走数5回以上)

順位 選手名 登録番号 出走数 1着数 1着率 3連対数 3連対率 平均払戻金(1着) 平均払戻金(3連対)
1 菅章哉 4571 72 27 37.5% 41 56.9% ¥5,462 ¥7,754
2 笠置博之 4538 77 23 29.9% 38 49.4% ¥4,127 ¥6,270
3 藤山翔大 4561 27 9 33.3% 17 63.0% ¥4,943 ¥6,977
4 酒井俊弘 4692 26 6 23.1% 12 46.2% ¥8,864 ¥7,995
5 田中宏樹 4861 51 5 9.8% 24 47.1% ¥2,522 ¥5,640
6 平田忠則 3898 16 4 25.0% 11 68.8% ¥3,903 ¥7,751
7 伏田裕隆 4619 20 4 20.0% 7 35.0% ¥6,885 ¥5,759
8 石本裕武 5267 6 3 50.0% 5 83.3% ¥1,360 ¥2,388
9 杉山勝匡 4552 20 3 15.0% 8 40.0% ¥5,454 ¥6,039
10 中辻崇人 3876 6 2 33.3% 4 66.7% ¥1,230 ¥2,823
11 山田雄太 4150 9 2 22.2% 6 66.7% ¥8,055 ¥19,919
12 渡邊裕貴 4625 5 1 20.0% 3 60.0% ¥2,010 ¥4,614
13 岡暢祐 5261 5 1 20.0% 1 20.0% ¥9,410 ¥9,410
14 吉川貴仁 4926 6 1 16.7% 2 33.3% ¥5,550 ¥3,735
15 佐藤謙史朗 4729 7 1 14.3% 4 57.1% ¥19,190 ¥6,323

たとえば、菅章哉選手は出走回数も多く、1着率37.5%という安定感。
藤山翔大選手も1着率33.3%、3連対率62.9%と素晴らしい数字じゃ。
石本裕武選手は出走数は少ないが、1着率50%、3連対率83%と驚異的な成績を残しとる。
他にも笠置博之選手や中辻崇人選手など、チルト3度を武器に戦う猛者たちがようけおる。

こうした選手が6枠あるいは6コース・チルト3度で勝負を仕掛けてきたときには要注意じゃ!!

まとめ

今回の分析でわかったことは、こうじゃ:

  • チルト3度は一部のレース場や選手にとっては強力な武器となるが、万人向けではない
  • 水面特性や風の影響、1マークの広さなどの条件によって、効果に大きな差が出る
  • 成績が良い場(鳴門、芦屋、三国など)と、成績が伸び悩む場(浜名湖、尼崎など)では、展開や相性が分かれとる
  • 選手によっては、チルト3度を使いこなして安定した結果を残している者もおる

このコラムで紹介したランキングを参考にしておくれ、ひっひっひ

チルト3度のような攻めの選択肢は、時に大きな成果を生む反面、失敗すれば奈落の底ということもある。
それでも、挑まずして勝利なし。
人生もまた、時にリスクを取ることが必要じゃ。大事なのは、準備と覚悟、そして「ここぞ」という時に振り切る勇気じゃな。

あたしの予想を聞きたければここへ来なされ

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